【FP】節税を考えるサラリーマン・・・

こんにちは、Marriage and FPの栗本です。

最近、高年収サラリーマンへの節税セミナーといったものを耳にする機会があります。

 

このほとんどが、『新築区分マンション』への投資です。

 

新築区分マンションを購入し、不動産所得としては、赤字になるが、給与所得の黒字と収入合算して、節税しましょう。

月々は数万円ほどの赤字だけど、老後の資産形成にもなるし、今払っている高い税金が一部返ってきます。

また、団体信用生命保険に加入するので、万が一の時の保険にもなります。

 

というもの。

 

ひとつずつ反論していきます。

1)不動産所得を赤字にして収入合算して節税…

不動産所得を赤字・・・ なぜ、赤字の事業を始めるのか?

不動産投資と言いますけど、実態は、不動産賃貸業です。

世の中には、不動産賃貸業だけで生計を立てている人もいます。その方は、不動産所得は大幅に黒字です。

なぜ、サラリーマンはわざわざ赤字の不動産賃貸業(不動産投資)を始めるのでしょうか??

なぜ、赤字になるのでしょうか??

⇒結局は、不動産を販売している事業者が一番儲かります。むしろその上乗せ部分が、不動産所得の赤字となって表れているようなものです。

 

2)月々赤字になるけど、ローン返済後には、資産になる。

ローン返済後…35年でしょうか?今は、45年ローンを組む銀行もあったりします。

今、いくつですか?25歳?30歳?35歳?

仮に25歳であれば、35年ローンでも60歳。 そのあとの家賃収入は、年金代わりだ!と喜んでいるかもしれません。

その35年間…何があるでしょう??

空室期間は?⇒サブリースにするの?(業者有利な契約だからやめておいた方がよい。)

修繕費は? 5年・10年毎に修繕費は上がりますよ。

大規模修繕工事には耐えられる? いきなり100万円単位で要求されることも?

35年後の築35年の物件の価値は??

色々と悩みますよね。

そもそも、現在の新築区分マンションは、利回り4%を切る程度。。。これは、空室リスクや修繕リスクを考慮する前のもの。

実質的な利回りは1%程度でないでしょうか?

1%程度なら、不動産投資以外にもいろいろな方法で資産形成できます。

 

3)団体信用生命保険に加入できるから、万が一の時の保険になる。

⇒団体信用生命保険に加入するのは、あなたのためではなく、銀行のためです。

銀行は、あなたの給与を当てにして、儲からない不動産に融資しています。不動産の収益力では儲からないのが分かっているので、

団体信用生命保険の加入を必須条件にして、あなたに万が一の時に、融資した金額に保険をかけています。

毎月の生活費のような保険に入りたいなら、素直に生命保険会社の『収入保障保険』に加入しましょう。

 

以上です。

ちなみに、高所得サラリーマンの新築区分マンションの不動産投資をしている方で、自ら情報を得て、自ら銀行を開拓して、不動産投資をしている人を見たことがありません。

要するに、不動産業者の言いなりで、物件を購入し、不動産業者の言いなりで、銀行のローンを使ってます。

それは、不動産賃貸業とは言えず、タダの不動産業者のカモです。

 

私は、不動産賃貸業も細々とやっています。(先日1棟売却して、7棟61部屋)

物件の情報は懇意にしている複数の不動産会社から仕入れ、銀行は自ら開拓したり、不動産オーナー仲間からの紹介で開拓しています。

 

そのように活動していると新築区分マンションに投資する意味が分からないので、今回、ブログに書きました。

誰も見ていないかもしれないけど、少しでも不動産業者のカモになるエリートサラリーマンが減ることを祈ってます。

 

ちなみに、新築区分マンションを購入するなら、相続対策(分割対策含む)であればいいのかなと。

もちろん、タワマン節税の規制に掛からない方法で。。。

 

Marriage and FP

栗本やすひろ

この記事を書いた人

栗本やすひろ
栗本やすひろ
名古屋を中心に、「出会いから老後まで安心できる婚活をサポートします!」をモットーに、結婚相談所とファイナンシャルプランニング事務所を運営しています。
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